産地モデル地区(8)江蘇省呉江市震澤鎮=中国亜麻・絹紡名鎮
2006年02月08日 (水曜日)
新興の産業を急拡大
歴史ある文化名鎮、震澤鎮は江蘇省南部に位置し、東に上海、南に杭州、北に蘇州を望む。国道318号線と建設中の滬蘇浙高速道路が鎮北部を南北に貫いている。また大運河の支流が鎮を横断。水陸交通至便だ。鎮面積は96平方キロメートル。人口は6万7500人に上る。
呉江市震澤地区の新興産業である亜麻・絹紡産業は近年、急成長を遂げた。絹紡績は年間生産能力1万トンで、全国総生産量の約20%を占める。また亜麻紡績は年間生産量3万トンで、全国総生産量の約30%を占める。
2004年の工業総生産は25億元。売上高17・8億元。鎮全体の売上総額の30%以上を占め、名実ともに全国有数の亜麻・絹紡産地で呉江市の新しい成長産業へと発展を遂げた。
震澤鎮の亜麻・絹紡企業は現在150社。亜麻紡績5社、亜麻織布30社、アパレル24社、絹紡績62社、真綿寝装は29社を数える。
2004年のコットンボールの生産量は2400トンで、ほか、亜麻糸2200トン、亜麻布2200万メートル、絹糸1680トン、シルクノイル1000トン、ポリエステル綿複合糸2000トン、化繊織物5000万メートル、各種衣類600万点、プリント加工2・3億メートル、シルク綿寝装品10万点。18・6億元を売り上げた。
また、一定規模以上の企業は23社、国家級集団(中国新申集団)1社、省級4社、蘇州市級2社。売り上げ億元超の企業は8社を数え、1万3800人分の雇用を提供している。
震澤鎮の亜麻産業は2000年に始まった。シルク紡企業が手を広げ、新製品開発を重ねながら徐々に生産を拡大させてきた。当初は紡績糸のみの生産で、フランスから亜麻原料を買い付け糸に加工、それを輸出した。その後、織機を導入し織布業へ拡大。今では亜麻の紡績から織布、染色加工、縫製に至るまでの一大産地を形成している。
呉江市、震澤鎮政府の支援を背景に、政策、人材、資金に恵まれ、順調な発展ぶりを見せてきた震澤鎮亜麻・絹紡産業は、産地のさらなる規模拡大と充実を図るため、外資、海外先進技術、設備、管理理念、貿易手段を積極的に導入、2008年には売上高80億元、少なくとも1件の国内有名ブランドを育て、年間売り上げ10億元超の企業2~3社、年間売り上げ5億元超企業5~8社を目指す。