内販・三国間への挑戦/日系商業企業の首脳に聞く・伊藤忠繊維貿易〈中国〉総経理
2006年04月17日 (月曜日)
中国は、世界貿易機関(WTO)加盟時の公約通り、外資に対する流通市場の全面開放に踏み切った。加盟から丸3年が経過した2004年12月11日の期限に外商投資商業分野管理弁法(以下、管理弁法)を施行した。これにより市場の本格開放の幕が開いた。認可を得た企業は中国内販、三国間取引にどう活用していくのか。これまでの経緯とともに、主要商業企業の方針を聞いた。
伊藤忠繊維貿易〈中国〉総経理・大口 和男氏
――2004年に輸出入権を、05年に内販権を取得しました。
原料から、生地、縫製品までのすべてを生産、販売する体制を整えていることが当社の強みです。従業員数は、中国人350人、日本人17人です。
――今年度の課題は。
高収益体制を確立することです。中国の他の日系商社同様、当社でも生産管理、物流管理が主業務となっています。高収益体制を確立するために、「自ら原料を調達し、自ら加工して、自ら販売する」という取引の構成比を高めたい。
中国国内や米国、欧州など、日本以外の市場へ向けた販売を増やすことも重視しています。04年度は売上高の70%が日本向け、18%が中国国内向け、12%がその他(欧米など)向けでした。05年度には日本向けの構成比が61%に低下し、中国国内向けが22%、その他米向けが17%にそれぞれ上昇しました。日本向け以外の売上高の構成比をさらに高め、45%にしたいと思います。
著名商標を活用した事業にも、それを得意としている伊藤忠商事の指導を得ながら力を入れる方針です。婦人服やスポーツ衣料の分野で有力な提携先を探し、取り組みたい。4月1日付で専任部署を設けました。
――中国国内への衣料品販売拡大は、どのような戦略で?
日本市場向け衣料品の生産請負業務を通じて、生産拠点の整備、生産管理手法の構築、デザイン力の強化などを進めてきました。中国国内の、とくに外資系の婦人服製造企業にこれらの能力を活用してほしいと提案し始めています。その効果が出て、婦人服売上高の5~6%が中国国内向けになっています。この比率を10%に高めたい。中国のスポーツ衣料製造企業に対しても同様に、日本市場向け請負生産で培った能力を活用してほしいと提案しています。スポーツ衣料関係の売上高についても、その10%を中国国内向けで確保する形を狙います。生産管理、物流管理業務だけでなく、その業務で培った能力を生かして提案することに社員も意欲を燃やしています。
――三菱レイヨンが浙江省に設立した工場、寧波麗陽化繊有限公司が生産するアクリル短繊維の販売を貴社も担っています。
寧波麗陽化繊の現在の年産能力は5万トンです。それを3商社で販売するわけですが、生産能力の3分の1にとどまらず、
1キロでも多く当社から売りたいと思います。





