8月から5セント値上げ/三菱レイヨン ボンネル
2006年08月07日 (月曜日)
三菱レイヨンは、アクリル短繊維「ボンネル」輸出価格を8月から1キロ当たり5セント値上げする。
河崎隆雄アクリル繊維第一部長によると、ボンネルの対中輸出は、ボアやハイパイル用が好調を維持し、毛布や衣料向けも堅調に推移している。ただ、AN(アクリロニトリル)価格が高騰した結果、採算が悪化している。そのため、価格を6月には1キロ当たり2・1ドル(CIF、以下同じ)、7月2・15ドルと上げ、8月からはさらに5セント引き上げて2・2ドルを提示。需給がややタイトになっていることから、値上げは順調に浸透しているという。ただ、AN価格は8月に1トン当たり1600ドルの大台に乗る可能性が高く「そうなれば、2・2ドルでも採算は難しい」と、AN価格高騰が事業を直撃している。
今後のAN価格の見通しについても、10月以降はアクリル繊維が閑散期となり需要減となる一方で、一部ANメーカーが設備の定期修理を予定していることから供給も絞り込まれる可能性が高い。また、樹脂原料としての需要が引き続き堅調なことに加え「ANメーカーは減産してでも価格維持を図る」との見方が強く、若干の強含みと予想。
同社としては今後、芯鞘構造複合繊維「コアブリッド」や扁平タイプ、抗ピリングタイプなど特化品の拡販を進め、商品構成を変えることで収益の改善を目指す。現在、同社の特化品率は約40%だが、これを08年までに70%まで高める方針だ。そのほか、国内のSPA(製造小売業)やアパレル、商社のOEM(相手先ブランドによる生産)部門を視野に入れた素材展を10月19、20日に東京で開くなど、川下に向けた営業を強化する。
また、中国の生産拠点である寧波麗陽化繊は現在、月産4200トンのペースでフル生産フル販売となるなど好調。とくに細繊度や収縮原綿など差別化商材がユーザーに好評で「得意先がかなり増えてきた」と自信を見せている。




