東レの繊維加工技術/独自技術で一工夫
2007年01月12日 (金曜日)
東レの繊維加工技術部は、単に薬剤の機能を付与するだけでなく「加工技術でひとひねりすることで、差別化を実現する」(桑原厚司商品開拓室長)ことを重視した商品開発に力を入れる。
同社独自の加工技術を生かした商品として、昨年発表したアレルゲン抑制加工素材「アレルクラッシュ」がある。同商品は、積水化学工業の抗アレルゲン加工剤「アレルバスター」を東レ独自の加工技術「ナノスケール加工」することで、従来は難しかったトウに薬剤を添加し、短繊維への適用に成功するなど、単に薬剤の機能に頼るのではない商品価値を実現した。また、アレルクラッシュには、同じく同社独自の花粉付着抑制加工「アンチポラン」と複合させることで、一段高い効果を持たせることができる。
同部では、薬剤の機能を維持したまま「耐久性を高めると同時に、ポリエステルだけでなく綿やナイロンなどに適用素材を拡大し、アンチポランのような新しい機能コンセプトを着けていくことが加工技術では重要」(桑原室長)ともいう。そのため、ナノスケール加工でも繊維一本一本に20~40ナノの厚さで被膜を形成する「ナノマトリックス」加工や、昨年10月に発表した水を使わず高エネルギーで繊維表面を改質する「ナノプレム」加工などの高度加工技術を駆使した商品開発に力を注ぐ。
「昔のように、生地を薬剤に浸して、乾かしただけの加工では、中国と勝負できない」として、同部では今後も高度加工技術を応用した機能素材の開発を進める方針だ。




