ごえんぼう
2024年02月20日 (火曜日)
「燐寸」と書いて何と読むか。かつての日本は、スウェーデンなどと並んでこれの世界三大生産国だった。最近は目にする機会が減り、難読漢字の一つになった▼答えはマッチ。先日東京都内で開催された「東京インターナショナル・ギフト・ショー」に日本燐寸工業会がブースを構えた。以前は燐票(りんぴょう)と呼ばれていたマッチラベルをデザインしたスチール缶マッチ、長期保存用の缶詰などが並んだ▼同協会によると、マッチの国内生産量は最盛期の1%程度にまで落ち込んでいるそうだ。マッチ製造販売会社は多様な視点で需要の掘り起こしを図っており、先の缶詰は災害時用。アウトドア・キャンプ用の商品展開も進む▼どの産業・業界も同じような悩みがある。まさか「繊維」が難読漢字になるとは思わないが、高みの見物ではいられない。少子高齢化による国内市場の縮小や働き手不足など、さまざまな事で尻に火が付いている。