ごえんぼう
2024年03月01日 (金曜日)
テレビでニュースを見ていると、高3の息子が「でもこの問題の本質は○○だよね」と言ったりする。感心する半面、極端な意見の場合もあり危うい▼その情報源の大半はインターネットやSNS。時事問題を扱った動画サイトに関心があるようで、テレビや新聞より圧倒的に多く見ている。幾つか見せてもらうと、その道の専門家、政治家、評論家、一般人らが舌戦を繰り広げていた▼議論するのは良い。ただ、「是か非か」「AかBか」の二者択一で、互いに論破しようと躍起になっているものが多い。ディベートならそれでいいが、現実の問題に関する議論は白黒明確に分けられないはず。議論する人も、それを視聴する人も「論破した/された」で盛り上がるだけでは不毛だ▼世の中が複雑になるほど単純な議論に流され、性急に答えを求めてしまいがち。勝ち負けより、複雑な要素を俎上に挙げ、問題の本質を見極めるのが議論だ。